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一般質問・答弁2007 年 12 月節木三千代議員
医療問題についてあらかじめ通告しています項目にしたがって分割で質問します。県民にわかりやすい答弁をお願いします。 最初に医療問題について知事に質問します。 すべての国民は「いつでも、どこでも、だれでも」必要かつじゅうぶんな医療を受ける権利を有します。国民の健康権、生存権を保障するにたる医療保険制度、医療供給体制、診療報酬制度を整備することは、国の責任であり、地方自治体の責務でもあります。 ところが、自民・公明政権は、憲法の要請にもとづく生存権保障の責務に反する医療政策をとっています。「医療改革」なる妖怪が「医療費抑制」を合い言葉に、日本の医療を崩壊させようとしています。滋賀県でも医師不足が深刻ですが、原因は、国の「医療改革」にあります。その転換、「医療費抑制」政策の転換が必要であると考えます。 「姥捨て山医療」と呼ばれる後期高齢者医療制度が実施される、療養病床の大幅な削減で「医療難民」がでる、産科医師の不足で「お産難民」が出る、看護師不足が深刻である、病院・診療所の倒産が起こるなど今や日本の医療が崩壊しつつあります。 さる12月5日に掲載された日本医師会の新聞の意見広告では「世界に誇れる日本の医療制度が今崩壊しつつある」とし、その問題を「国が医療や介護に使われる費用を削減し続け、なおもその方針を変えていないことがある」としています。12月5日は、日本医師会など医療関係40団体で構成する「国民医療推進協議会」は「国民医療を守る決起大会」を開きました。1. 地域医療を守る医療、1. 医師・看護職等の不足の解消、1. 高齢者のための療養施設の確保、 1. 患者の負担増反対、1. 混合診療絶対反対の決議を揚げられました。このように医療費抑制政策の転換は幅広い国民の意見、要望になっています。 そういった国民的視野から、以下知事にお聞きします。 まず「後期高齢者医療制度」についてです。先日私のもとに「来年1月に私は75才、妻67才になる夫婦です。現在は国民健康保険に加入しています。来年4月から後期高齢者医療制度が実施されると私はこの制度。妻は国保の保険料をそれぞれ年金から天引きです。まさにWパンチで苦しくなります。」という訴えが寄せられました。 先日滋賀県広域連合議会で決められた1人当たりの平均の保険料は、年額72,955円、月額6,080円となりました。現在1人当たりの介護保険料は、月額平均4000円あまりですから、あわせて10,000円の保険料が年金天引きされ、まさに後期高齢者のくらしを圧迫するものになります。 政府与党は、保険料徴収の1部「凍結」案を出してきていますが、その対象となるのは、現在、「サラリーマンの扶養家族として健保に加入している人」だけで、「凍結」期間も「半年間」というものです。おおかたの後期高齢者は予定通り保険料が4月から徴収されます。 6月議会では知事は「県独自の助成制度を今後設ける余裕はない」と答えておられますが、この問題をそう言って片付けてもよいのでしょうか。低所得の高齢者へのそこには「医療を保障する」立場が感じられません。今一度、なんらかの保険料の軽減が必要だと考えます。県広域連合へ補助金をだして保険料の減免をはかることや、または県独自の軽減制度を設けるべきだと考えますが見解を伺います。 知事は資格証の発行については「滞納者に機械的に一律に交付されるものではなく、災害、盗難、親族の疾病等の特別の事情がある場合は資格証明書の交付はされないものとされており、今後広域連合に対し、適切な運用を助言」すると答えています。 現在介護保険料の徴収では8割が特別徴収(年金天引き)、2割が普通徴収であり、滋賀県では普通徴収の1割弱がすでに滞納になっている状況です。当然介護保険料が滞納であれば、後期高齢者医療制度の保険料も滞納となることが予測されますが、病気にかかりやすい80才、90才の高齢者に資格証を発行することは死ねということと同じです。滋賀県下でもこれまで高島市では国保の資格証の発行をしないなど努力されてきていますが、「広域になれば資格証の発行が行なわれるのではないか」と心配の声が出されています。資格証の発行や給付の差し止めはしないよう広域連合に再度求めるべきです。見解を伺います。 また後期高齢者の健康診査についてであります。 制度上、健康診査は努力規定となっていますが、国は来年度予算概算要求で広域連合が行う健診事業に対して3分の1の補助を行うことを検討しており、都道府県の補助金もあり得るとの考えを示しています。後期高齢者がこれまでと同じように無料で健康診査を受診できるように、県としても補助を行うことを求めるものですが、見解を伺います。日本共産党の滋賀県地方議員団は、11月21日に滋賀県後期高齢者医療広域連合の目片信広域連合長に対して、4月からの制度の中止・撤回を国に求めることを申し入れました。今この制度は「実態」が知られるにつれ、危惧と批判が急速に広がり、「後期高齢者医療制度」の「凍結」「見直し」を求める意見書が全国で295自治体にも及び、滋賀県では甲良町や高月町で採択されています。 11月26日に開かれた滋賀県後期高齢者広域連合議会でも、低所得者や滞納者への対応、住民への周知などへの懸念の質問が出されるなど、実施に向けた現時点でも多くの問題点がのこされたままです。 ぜひとも滋賀県が制度の中止・撤回を国へ求めていただきたいと考えますが、見解を伺います。次に滋賀県が来年度から実施しようとしています医療費適正化計画、地域ケア体制の整備に関する方針に関わって療養病床削減について知事にお聞きします。 政府は、長期療養を必要とする患者が、入院する療養病床38万床のうち、23万床の削減・廃止を進め、それによって医療給付費4,000億円減少するとしています。政府の試算では介護給付費は1,000億円しか増加しないとしていますから、差し引き3000億円の削減は、必要な医療がうけられない、家族の負担が増大することにつながりかねません。 すでに医療区分1の方の診療報酬を大きく引き下げられ、病院経営にも大きな影響をあたえています。高島市のマキノ病院では、この6月1日、60床の介護療養型を一般病床に転換。約2割もの患者は退院を余儀なくされ、もうこのような事態が起こっています。「介護難民」が生まれているのです。 厚生労働省のいう「医療の必要度が低い」(医療区分1)というのは、食物を飲み込めずに経管栄養が必要な人などで、実施に常時医療スタッフの下での医療が必要な人が含まれます。私が話しをお聞きしたAさんの奥さんも、糖尿病のため、インシュリン注射を朝1回されておられますが、医療区分1です。同時に奥さんは要介護4ですから、自己注射できず、医療的機能のある施設でなければ対応できませんから、療養病床を転々と変わりながら、入院しておられます。 このような非人間的な状況が続いたり、あるいは広がることは阻止しなければなりません。 滋賀県では今年4月1日現在介護型療養病床1040床、医療型療養病床を413床合わせて1453床を5年間で減らし、1733床にしようとしています。 政府のいう「老人保健施設」などへ本計画にあるような1453床の転換が進む見通しはあるのでしょうか。お聞きします。 いまでも今でも特別養護老人ホームの待機者は県下で7000人を越え、申し込んでも2年3年と待たなければなりません。 こうした医療区分1の方々が、今後滋賀県が現在策定しているさまざまな計画のなかで、施設あるいは在宅介護が保障されるのかどうか考えをお聞かせ下さい。 急性期を含めた入院の医療体系が崩れ、急性期病院からの転院先がなくなってしまうことも心配されます。日本医師会の唐澤会長は、療養病床の将来についての独自の試算をもとに、「厚労省の計画では12年には、11万人の『医療難民』が生まれる」と警告しました。 それぞれの地域で急性病床、療養病床、介護のための施設がどれだけ必要なのか実態に即して、政府に示していくことが大切だと考えますか見解を問うものです。 また診療報酬の総額削減路線をあらためるよう求めるべきですと考えますが、見解を伺います 知事答弁節木議員の医療問題についてのご質問にお答えさせていただきます。 まず、後期高齢者医療制度についての4点のご質問でございます。後期高齢者とは75歳以上の高齢者でございます。まずその整理をお知らせいたします。 第1点目のご質問ですが、後期高齢者医療広域連合に補助金を出して保険料の減免を図ること、または県独自の軽減措置を設けるべきと考えるがいかがかとのご質問でございます。 この後期高齢者医療制度は、国民皆保険という制度を堅持し、医療保険制度を将来にわたって安定的で持続可能なものとするために、総合的に取り組まれている医療制度改革の重要な柱であると理解しております。 老人医療費を中心に国民医療費が増大する中で、現行制度では現役世代と高齢者世代の負担の不公平などの問題が指摘されております。これを解消するため、高齢者にも一定の負担を求めるとともに、高齢者世代と現役世代の負担を明確にし、公平でわかりやすい制度として創設されたものでございます。 そこでお尋ねの、県補助による保険料の減免についてのご質問ですが、本制度においては、保険料を負担能力に応じて軽減する制度が設けられておりまして、軽減分の4分の3をすでに県が負担することとなっております。それに加えて新たな助成制度を設ける余裕は現在ないと考えております。 2点目の、資格証の発行や給付の差し止めはしないよう広域連合に求めるべきと考えるが所見を問うとの質問でございます。 保険料の滞納者に対しまして、保険料納付の促進を図るために行われるものでありますが、被保険者間の負担の公平、あるいは安定的な財政運営を確保するために、必要な制度であると考えております。また、滞納者に機械的に一律に行われるものではなく、災害や、盗難、あるいは親族の疾病等、特別の事情がある場合は資格証明書の交付や給付の差し止めはされないものとなされておりまして、今後とも広域連合に対し、配慮のきいた運用をされるよう助言していきたいと考えております。 3点目の後期高齢者の健康診査について、県としても補助を行うことを求めるが、とのご質問でございます。 この後期高齢者医療制度における保健事業は、法律上、努力義務とされておりまして、滋賀県後期高齢者広域連合においては、被保険者の健康の維持のため実施することとし、11月に開催されました広域連合の議会において保健事業に係る条例が議決されるとともに、健康診査を実施することを明らかにされたところでございます。県としましても、糖尿病等の生活習慣病の早期発見、早期治療などのため、健診事業は重要なものであると考えております。 現行の基本健康診査では、県もすでに応分の負担を行っていることになります。非常に厳しい財政状況の中で、国での対応、あるいは地方に対する財源措置の動向などもございますが、それらを見極めながら検討してまいりたいと考えております。 4点目の滋賀県がこの制度の中止・撤回を国に求めていったらどうかとのご意見でございます。 今まで申し上げましたように、この制度の創設された背景あるいは趣旨から、本制度は県民が将来にわたって安心して医療保険に加入し、医療が受けられるようにするため、必要な制度であると考えております。 医療問題についての2点目のテーマ、療養病床の削減について4点のご質問にお答えさせていただきます。 まず、1点目ですが、老人保健施設などへ医療費適正化計画あるいは地域ケア体制の整備に関する方針にあるような1453床の転換が進む、その見通しはあるのかとのご質問でございます。 療養病床の再編成につきましては、医療の必要度の高い人に対して医療保険適用の療養病床で対応することとし、医療の必要度の低い人に対しましては、その人の状態に応じて相応しい介護サービスなどが提供されるよう、老人保健施設をはじめとする介護保険施設などへの円滑な転換を進めていくことになります。 現時点では、医療機関に対する転換意向についてのアンケート調査あるいはヒヤリングの結果を基に、老人保健施設へ726床、回復期リハビリテーションへ258床、障害者施設等入院基本料算定病棟などへ469床という方向への転換を見込んでいるところでございます。 今後とも医療機関の転換意向など実態把握に努めるとともに、それに基づきまして総合的な調整、助言あるいは国の支援策の情報提供などを行いまして、療養病床の円滑な転換を推進していくこととしております。 次に2点目の「医療区分1」の方々が、今後、滋賀県が現在策定しているさまざまな計画のなかで、施設あるいは在宅の介護が保障されるのかどうかとのご質問でございます。 介護サービスの提供体制につきましては、療養病床の老人保健施設などへの転換を進めていくとともに、介護が必要な高齢者ができる限り住み慣れた自宅や地域で暮らしていけるように、施設サービスと居宅サービスのバランスをとりながら満足度の高いサービス量の確保に努めていくこととしております。 具体的には、現在、介護保険事業支援計画に基づきサービス基盤の整備を進めているところですが、また、平成21年度から23年度までのサービス量につきましては、今回策定します地域ケア体制の整備に関する方針において、今後の高齢者数および要介護認定者数の伸びに加えて、療養病床の転換に伴って見込まれます施設サービスおよび居宅サービスへの需要も加味して推計を行っているところでございます。この方針を反映して、次期の介護保険事業支援計画においてサービス提供体制の整備を図っていくこととしております。 なお、次期の介護保険事業計画の策定にあたりましては、療養病床の転換の状況を見極め、介護保険施設や居宅サービスが適切に提供されるよう、市町と十分な調整を行いながら必要なサービス基盤の整備を推進していく考えでございます。 3点目の地域の実態に即したものとするため、国への要望をしてはどうかとのご質問でございます。保健医療計画で基準病床数として定める療養病床および一般病床の数については、国の定める算定方法によって算定することになりますが、県が、裁量が与えられている部分を最大限活用しまして、可能な限り多くの病床数を確保いたしました。 医療費適正化計画において定める療養病床の数については、本県の人口当たりの病床数が全国平均に比べて少ないこと、また、高齢化率等を勘案しまして、国が示す全国一律の基準での算定結果の約1.5倍の数を目標値として本県独自に設定しているところでございます。 介護施設につきましては、地域ケア体制の整備に関する基本方針を受けて、平成21年度から3年間の計画として策定されます第4期介護保険事業支援計画におきまして、各市町が見込む各種の介護サービスの需要見込み量に基づきまして、介護を必要とする人が困ることのないよう、必要な数を確保していきたいと考えております。 これまでも、可能な限り、地域の実態に即したものになるよう、各種計画の目標値を定めてまいりましたが、今後も、このような県の独自の意向が反映されるように、必要に応じて、国に対しても協議、あるいは要望を行っていきたいと考えております。 4点目の診療報酬の総額削減路線を改めるよう求めるべきとのご指摘でございます。 診療報酬につきましては、平成20年4月の改定に向け、現在、国において審議されているところでございます。特に、診療報酬の総額に影響を及ぼす改定率につきましては、政府の予算編成過程で決定されますが、保険財政の状況、物価や賃金等のマクロの経済指標の動向、全国の医療機関の収支状況等を踏まえつつ、基本的な医療政策の方向性や地域医療を巡る厳しい現状を十分に認識した上で、適切に決定されるものと考えております。 今回の医療制度改革は、急速な少子高齢化などの大きな社会環境の変化に直面する中で、国民皆保険を堅持し、医療制度を将来にわたって持続可能なものとする必要があるとの認識のもとで展開しているものでございます。 超高齢社会を展望した新たな医療保険体系の実現や、予防も含めた計画的な医療費の適正化対策、安心で信頼のできる医療の確保などに総合的に取り組まれているものでございます。 県としましても、県民の皆さんが、将来も安心して適切な医療サービスを受けられるような、体制づくりに本格的に取り組んでまいりたいと考えております。 できるのかということも含めて、より皆さんでの議論が必要な段階にさしかかっていると理解をしております。 節木三千代議員再質問知事にお伺いします。 日本の総医療費は、OECD加盟国の中で多い方か少ない方か、その点についてどのように考えておられるのかお聞きします。 実際に適正化計画、また、さまざまな計画の中で、今言われるように老人保健施設への転換とか、指標を示して計画はされています。しかし、実際には来年度の診療報酬がどのようになるのか、それを見て、中小の病院はどういうふうに生き残ろうか、そういった意味で、今、様子見をしているような状況であります。私がお聞きしました病院の事務長さんもそのようにおっしゃっていましたし、決して地域の介護や医療の必要性から出発しているのではなく、診療報酬に基づいて国が低医療費政策を進める中で、このようにベッドの数が決まってくるのではないかと私は思うのです。 私が紹介しましたAさんの奥さんのように、病院を転々としなければならない。特別養護老人ホームに入りたくても医療的ケアが必要だから入れない。こういった方が、Aさんの奥さんだけでなく、ほかにもいらっしゃると思うのです。そのようなAさんの奥さんは既に私は医療難民と呼んでもよいと思うのです。特別養護老人ホームも、7,000人の方が入りたくても入れない状況です。そういった面でも、私はしっかりと実態を見て、医療の総枠に大きな影響を与える診療報酬については、しっかりと削減路線を改めるように県が申し入れするときだと思います。この点についてお伺いします。 知事再答弁お尋ねにお答えさせていただきます。 まず、OECDの諸国と比べて、日本の医療費が多い方か少ない方かとのお尋ねでございますが、全国で年間の医療費は32兆円と理解しておりまして、これは決して多い方ではございません。また、皆さんの地域での医療のニーズにこたえられるだけの医療サービス、あるいは、その背景にあります医療制度の中で、特に診療報酬の問題でございますが、これにつきましても、現在さまざまな議論がなされていることを理解しております。 診療報酬を上げる上げないということにつきましては、そもそもどこまでの負担を私たちが受益者として、あるいは行政としてできるのかということも含めて、より皆さんでの議論が必要な段階に差しかかっていると理解しております。 節木三千代議員再々質問そもそも日本の総医療費は国内総生産比で8%、OECD加盟国の30カ国の中で22位という低さです。これだけ経済力が発達した日本で、介護難民、医療難民が生まれるようなことがあってはなりません。ぜひとも診療報酬の適切な引き上げを県としても要望し、安心して医療や介護が保障されるように求めていただきたいことを要望いたします。 |
質問する節木三千代議員 県議会報告 > 2007・12月県議会定例会一般質問 1 |